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勉強法

間違えた問題から学ぶための効果的な振り返り方

往復の平均の速さを例に、間違いを理解不足・方針・計算・読み違いに分類し、次に活かせる振り返りノートの作り方を具体的に紹介します。

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間違えた問題の答えを赤ペンで写して、「分かった」と思って終わり。そんな経験はないでしょうか。実はこのやり方では、同じ間違いを数日後に繰り返しがちです。間違いは、自分の考え方の「くせ」を教えてくれる貴重な材料です。この記事では、1つの間違いを例に、振り返りの具体的なやり方を紹介します。

間違いを4種類に分けてみる

間違いは、原因によって次の4種類に分けられます。

  • 知識・理解の不足(言葉の意味や公式の成り立ちを知らなかった)
  • 方針の選び間違い(解き方の選択が合っていなかった)
  • 計算・書き写しのミス(考え方は合っていた)
  • 問題文の読み違い(条件を見落とした、取り違えた)

「ケアレスミス」の一言で片付けてしまうと、原因が見えません。どの種類なのかを決めるだけでも、次にやるべきことが変わります。

例:往復の平均の速さ

問題:同じ道を、行きは時速60km、帰りは時速40kmで往復しました。往復全体の平均の速さは時速何kmでしょうか。

多くの人が最初に思いつくのは、(60+40)÷2=50(60+40)\div2=50 という計算です。しかし、正解は50ではありません。なぜ違うのかを掘り下げてみましょう。

速さは「1時間あたりに進む距離」です。したがって、平均の速さは「全体の距離÷全体の時間」で求めます。片道の距離を dd kmとすると、行きにかかる時間は d60\frac{d}{60} 時間、帰りは d40\frac{d}{40} 時間です。

d60+d40=2d+3d120=d24 (時間)\frac{d}{60}+\frac{d}{40}=\frac{2d+3d}{120}=\frac{d}{24}\ \text{(時間)}

この式は、往復にかかる合計時間が d24\frac{d}{24} 時間だということを表しています。全体の距離は 2d2d kmなので、平均の速さは 2d÷d24=482d\div\frac{d}{24}=48 です。時速48kmが正解です。

数値でも確かめてみます。片道を120kmとすると、行きは2時間、帰りは3時間、合計5時間で、全距離は240kmです。240÷5=48240\div5=48 となり、確かに合います。遅い帰りの方が時間が長くかかる分、遅い速さの影響が大きくなり、平均は50より小さくなるのです。

この間違いは、4種類のうち「理解の不足」に当たります。平均の意味(全体÷全体)を、速さに適用できていなかったのです。

振り返りノートは3行でいい

振り返りは、長く書く必要はありません。次の3行で十分です。

  1. どこで間違えたか(例:速さを単純に平均した)
  2. なぜ間違えたか(例:速さの平均は「全距離÷全時間」だと意識していなかった)
  3. 次にどうするか(例:速さの平均が出たら、距離と時間に戻る)

そして、数日後に、同じ問題か類題を解き直します。たとえば、行きが時速30km、帰りが時速60kmなら、片道を dd として、合計時間は d30+d60=d20\frac{d}{30}+\frac{d}{60}=\frac{d}{20} 、平均は 2d÷d20=402d\div\frac{d}{20}=40 で、時速40kmです。単純平均の45ではありません。解き直して、ノートの3行目を実行できたかを確かめましょう。

同じ種類の間違いが、別の問題で何度も出てくることがあります。分類をしておくと、「自分は方針の間違いが多い」「読み違いが多い」といった、自分の傾向が見えてきます。

まとめ

振り返りで大切なのは、答えを写すことではなく、間違いの原因を分類し、次の行動を一言で決めることです。往復の平均の速さの例では、「速さの平均は全距離÷全時間」という一行が、次の問題で役に立ちます。間違いは、自分の考え方を知る手がかりです。次に間違えたときは、赤ペンで写す前に、「これはどの種類の間違いだろう」と考えてみてください。

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