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数学

数学の問題が解けないときに試したい5つの考え方

問題の前で手が止まったとき、頑張る前に考え方を切り替えてみませんか。具体化・言い換え・逆算・条件変更・距離を置く、の5つを例題で試します。

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問題を前にして、鉛筆が止まる。何から手をつければいいのか分からない。そんなとき、「もっと頑張って考えよう」とするだけでは、同じ場所をぐるぐる回ってしまいがちです。この記事では、行き詰まったときに考え方そのものを切り替えるための5つの方法を、2つの問題で実際に試してみます。

今日の2つの問題

問題A:連続する3つの整数の積は、必ず6の倍数になります。それはなぜでしょうか。

問題B:x+y=10x+y=10、xy=21xy=21 のとき、x2+y2x^2+y^2 の値を求めなさい。

どちらも、パッと見ただけでは手が出しにくいかもしれません。まずは自分ならどうするか、少しだけ考えてみてください。

考え方①② 具体的な数で動かし、自分の言葉に言い換える

①具体化する。 問題Aは、文字や一般論のまま考えると取っかかりがありません。そこで数を入れてみます。1×2×3=61\times2\times3=6、2×3×4=242\times3\times4=24、3×4×5=603\times4\times5=60、4×5×6=1204\times5\times6=120。確かにすべて6の倍数です。ここで「なぜだろう?」という疑問が、自然に湧いてきます。

②言い換える。 「6の倍数」とは、2の倍数でもあり3の倍数でもある数のことです(2と3には共通の約数がないので、両方の倍数なら6の倍数になります)。すると、問題は次の2つの小さな問いに分けられます。

  • 連続する3つの整数の中に、2の倍数(偶数)は必ずあるか。連続する2つの整数の一方は偶数なので、必ずあります。
  • 連続する3つの整数の中に、3の倍数は必ずあるか。3で割った余りは0、1、2のどれかで、連続する3つの整数なら、この3種類が1つずつ並びます。余り0のものが必ずあります。

積の中に2の倍数と3の倍数が両方含まれるので、積は6の倍数です。大きな問いを小さな問いに分けるだけで、道が見えてきました。

考え方③④ ゴールから見て、条件を動かしてみる

③ゴールから逆算する。 問題Bは、xx と yy を求めて(答えは3と7)計算することもできます。しかし、求めたい x2+y2x^2+y^2 から考えると、もっと短く解けます。(x+y)2(x+y)^2 を展開すると x2+2xy+y2x^2+2xy+y^2 になるので、次の式が成り立ちます。

x2+y2=(x+y)2−2xy=102−2×21=58x^2+y^2=(x+y)^2-2xy=10^2-2\times21=58

この式は、「欲しい形の x2+y2x^2+y^2 は、材料の x+yx+y と xyxy から作れる」ということを表しています。xx と yy の値は求めなくて済みます。

④条件を動かす。 では、xy=21xy=21 を xy=30xy=30 に変えたらどうなるでしょうか。同じ式で 100−60=40100-60=40 と計算できてしまいます。ところが、x+y=10x+y=10、xy=30xy=30 を満たす実数は存在しません。xx と yy は t2−10t+30=0t^2-10t+30=0 の解になりますが、判別式が 100−120=−20100-120=-20 で負だからです。式が値を返してくれても、その条件を満たす数があるかどうかは別の問題だ、という大切な注意が、条件を動かしたことで見えてきました。

考え方⑤ いったん離れる

最後の一つは、解き方ではなく、問題との付き合い方です。別の問題に移る、問題を誰かに説明してみる、翌日に解き直す。こうした「距離を置く」行動は、同じ見方に固定されてしまった状態をほどく助けになることがあります。必ず解ける魔法ではありませんが、少なくとも、紙に「どこまで分かって、どこで止まったか」を書き出しておくと、次に戻ったときに迷いません。

まとめ

行き詰まったときの5つの考え方は、①具体的な数で試す、②問題を小さな問いに言い換える、③欲しい形から逆算する、④条件を動かして構造を見る、⑤いったん離れる、でした。どれも「頭の良さ」ではなく「手の動かし方」の話です。次に問題の前で止まったら、「今、5つのうちどれを試していないだろう?」と自分に聞いてみてください。

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