数学
同じ答えでも解き方が違う――別解を探す面白さ
1から100のうち3の倍数または5の倍数は何個? 包除・周期・余事象の3通りで解き、別解を探すことが検算と理解の深まりにつながる理由を紹介します。
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数学の問題を解いて答えが合っていたら、そこで終わりにしてしまうのが普通です。けれども、「もう一つ別の解き方はないだろうか」と考えてみると、同じ答えにたどり着く道が何本もあることに気づきます。この記事では、1つの問題を3通りの方法で解きながら、別解を探す面白さと、その意味を考えます。
問題:3の倍数または5の倍数は何個?
問題:1から100までの整数のうち、3の倍数または5の倍数であるものは何個あるでしょうか。
まず、あなたならどう解くか、少し考えてみてください。ここでは3つの方法を紹介します。
解法1:ダブりを引く(包除の考え方)
3の倍数は、 なので33個。5の倍数は 個です。この2つを足すと 個ですが、3と5の両方の倍数(つまり15の倍数)は2回数えてしまっています。15の倍数は より6個なので、1回分を引きます。
この式は、「3の倍数の個数と5の倍数の個数を足し、両方に数えてしまった15の倍数の個数を1回分引く」という意味です。答えは47個です。
解法2:周期を見つける
3と5の最小公倍数は15です。倍数かどうかの様子は、15個ごとに同じ形が繰り返されます。1から15までの中の、3の倍数または5の倍数は、3、5、6、9、10、12、15 の7個です。
100までには、15個のまとまりが6回(90まで)あるので、 個。残りの91から100では、93(3の倍数)、95(5の倍数)、96(3の倍数)、99(3の倍数)、100(5の倍数)の5個です。合計は 個で、解法1と一致しました。
解法3:余事象で数える
3の倍数でも5の倍数でもない数を数えて、100から引く方法もあります。1から15までの中で、どちらでもない数は、1、2、4、7、8、11、13、14 の8個です。6回で48個、91から100の中でどちらでもない数は、91、92、94、97、98 の5個です。合計は53個で、 個となり、またしても一致します。
別解を探すと、何が良いのか
3つの方法で、47という同じ答えが出ました。別解を探すことには、少なくとも3つの良さがあります。
- 検算になる:まったく別の方法で同じ答えが出れば、答えへの自信が高まります。
- 理解が深まる:解法2では、「倍数の様子が15個ごとに繰り返す」という構造が見えました。解法1の公式の意味が、より立体的に分かります。
- 使い分けられる:数が大きいときは、解法1が圧倒的に速くなります。小さい数や、特殊な条件があるときは、周期や余事象が役立ちます。
大事なのは、「どの解法が一番優れているか」を決めることではなく、問題によって、使いやすい道が違うと知っておくことです。
まとめ
1から100の中の3の倍数または5の倍数は47個で、包除・周期・余事象という3通りの方法で確かめられました。別解を探すことは、検算になり、理解を深め、解き方の引き出しを増やします。次に問題が解けたら、一度だけ立ち止まって、「別の道はないか」と探してみてください。同じ山頂に、いくつもの登山道があることに気づくはずです。